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2006年 08月 27日
見てまいりました。巷で話題の「ゲド戦記」 。宮崎駿の子息である宮崎吾郎氏を新監督に迎え、スタジオジブリが総力を挙げて作成したこの映画! さあ感想はっ! 感想:とても絵のきれいな辻説法。 以上。 * えーまず前提条件。シャオは原作を読んでいない。従って、「原作と比べてどうこう」とは言わない。ジブリに原作どおりを求めるのは野暮。 * それから、ストーリーは破綻していない。2時間の流れの中で(多少無理はあるが)致命的な破れなく物語は進んでいく。え?そこからレビュー始めるのん?と思う人間もいるだろうが、我輩はハウルを忘れていない。 * いろいろなシーンが、「カリオストロの城」によく似てるのもいいとしよう。。まあジブリだし。それにしても「兎(注:いわゆる悪役中ボス)」がどー見ても小物なカリオストロ伯爵だったのもいいだろう。そりゃジブリだし。 * え? 菅原文太? え ?岡田准一? え? 手島葵? いいから本職の声優使え。 * 背景も含めて作画は一流どころの仕事と言ってもいい。場面を盛り上げるための音楽も見事の一言に尽きる。手島葵の歌は各所で絶賛されているようだが、シャオ的には「時をかける少女」や「タイヨウのウタ」ほど効果的に使われているとは思えない。まあ、これは好みもあるだろうけど。 ただなー。結局、全ての場面が、「物語」ではなく「情報」としてしか整理されてないんだよなー。「この場面はこーゆーことを示してますよー、この街はこーゆー場所ですよーハイここで主人公はこう思ってますよー、んでこんなこと考えてますよー」というのが、見事に統一感なく表現され、テンポなくダラダラと進行するため、継続した「物語」として感じられないのだ。言ってしまえば、A→B→C→Dと場面が進行したとき、「A」も「B」も「C」も「D」も判るけど、それを全て足した「E」という感想は出てこない。ただ、「ああ4つの場面があったねえ」としか言いようがないのだ。 一応言っておくが、この映画を見たシャオの最初の感想は「手堅くまとめたなあ」だったし、今でもそう酷い映画だとは思わない(レイトショーでお安く見たため、多少ココロが寛大になっている可能性あり)。 少なくとも、今の世相に対するクリエイター(おそらく宮崎吾郎氏)のメッセージは痛いほど伝わってきた。けどすいません、それが「物語」として語られてません。あえて言うなら「辻説法」ですこれ。途中で「あー判った判った、確かに今の世は腐ってるねえ。判ったから話進めろ」とか思わせてしまう作りはいかがなものか。蒼竜伝の竜道続じゃあるまいし。 とゆーわけで、悪い映画だとは思わないけれど、映画館で1800円払って見るオススメはしません。暇で暇でしょーがないときにレイトショーorサービスデーで見るか、もしくはDVDレンタルで十分だと思います。次回作に期待っちゅーことで。 追伸: ただ、最後のアレン(レパンネン)と竜のシーンはすごくキレイだった。その点だけはさすがジブリだのうと思いましたとさ。
by shaonanz
| 2006-08-27 22:21
| 映画
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