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2011年 04月 20日
今まで何度か書いていたが,シャオは6年前に不本意な(あくまで本人にとって。周りはサラリーマンの正道に戻ったと大喜びだった)人事異動により,かなりヘヴィーな精神状態となっていた。まあ,もともと,シャオは大変浮き沈みが激しい精神状態をしている。よく「打たれ強い」と評価してくださる方がいるが,回復力が驚異的に早い(一晩かかることはまずない)だけで,凹んだときには思い切り非常階段からの誘惑とか受けたりするのである。
が,それをなんとかかんとか乗り越えてサラリーマンをやってるわけで,ダウナーな精神状態,はっきり言ってちょっとやそっとの鬱状態など物の数ではないと思っていた。特に安全保障対策室に異動してからはまさに模範生。どんな時でも(マズい時はあったが),きちんと毎朝出社し,上司のつまらないジョークにお義理で笑い,与えられた仕事をきちんとこなして定時であがる,という生活をしていた。鬱という単語はシャオにとって無縁のものなり,充実した人生がそこに花開いている…筈だったのだが。 ちょっとやそっとではない鬱状態というのを甘く見ていた。 ここ最近,シャオが目覚めてまず感じるのが絶望。言っておくが,よくある「鬱がひどくて朝起きれない…」という症状はシャオにはない。きちんと目覚めるべき時間に目覚め,ベッドから起き上がる。洗面台にいき,顔を洗い髭をそり…そして,そこで止まる,手。 ここだ。ここを乗り切れば会社にいける,と思うも,そこから先がどうにも進まない。ウォークインクロゼットに向かうだけでも1時間かかるような気がする。ネクタイを見ると反射的に首に巻きつけて引っ張りたくなる。ベッドは甘美な誘惑をシャオに向かって振りまく-ここに来い,来れば楽になるぞ,と。 また中途半端に残っている有給休暇とこれまた中途半端にある貯金が,「もーどーでもいーじゃん」という誘惑をささやく。体は鉛のように重く,目は虚ろ。前を向けない。ってか顔が上げられない。その場でへたり込みそうになる衝動を何とか押さえ,シャオは階下に降り,PCデスクの前に座り…そしてそこで陥落する。 が,そこも安楽の地ではない。かろうじて会社に連絡し,無断欠勤だけは避けるが目はPCの画面なんか見ちゃいねえ。ってか,文字情報自体がキリル文字にしか見えない。意味として全く脳に入ってこないのだ。脳があるはずのないノイズを感じ取り,白濁した意識の中では,不明瞭でありつつ明確に不吉なビジョンが映し出される。残り少ないアヤシゲドラッグを飲み,脳みそをせめて灰色に塗りつぶす…が,まだ効かない。ウンザリするほど長い一日はまだ始まったばかりで,そしてこの不安感を抱えては眠ることすら許されない。PCデスクの前に座っているが,時々聞こえるHDDのファンの音に,PCを破壊したくなる衝動に駆られる。 何より苦痛なのは,これがいわゆる「鬱症状」という奴であり,そして人間はいくら鬱症状が悪化しても絶対に病死しないという厳然たる事実だった。鬱病を引き金に自殺する人間はいても,死因:鬱病と死亡診断書にかかれることはない。少なくともシャオは聞いたことがない。畜生,せめて鬱病が悪化しきればそのまま衰弱死とかないのか。これから先,シャオがほかの原因(老衰とか)で死ぬまで,このドロドロとした腐った感情とつきあうという事実が,何よりも残酷に感じられ…PCチェアに座ったままシャオは大きく吐息をついた。 ☆ で,なんで更新できてるのかというと,受診するたびに(この状況に対し何の手配もせず耐え切れるほどシャオは我慢強くもなければ阿呆でもない)ドカドカドカドカ増えていったアヤシゲドラッグが,ようやく効果を現しはじめたからだ。グッジョブ現代医学。いやまあ,休みを申請したら「お前会社ナメるなよ?」という,上司に脅迫されて無理やり出社したからかもしれないけど。ってかそんなこと言っていいのか管理職。さすが安全保障対策室,ヤクザだぜ。いやまあ,この水がシャオには合ってるのだが。 にしても,不思議なのは上記のように,ほぼモ~ロ~としていた筈なのに,23日〆切の楽譜はなぜか仕上がっており,アマゾンからいくつかの発注確認メールが届いたことだ。ナニ考えてんだよ我輩。特に楽譜。自動書記で書いたんだろうか。ここ数日ギター持った覚えがないんだけど。
by shaonanz
| 2011-04-20 21:31
| 日記
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Comments(4)
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by
ぱわぁ支障
at 2011-04-20 23:46
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命は1つしかない(ウル○ラマンはいくつかスペアがあるようだがw)が大事にすれば一生使える。
仕事は掃いて捨てるほどある(かもしれない)。 そう思いながら、毎朝の絶望感に襲われているのは自分も一緒(駄
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by
shaonanz at 2011-04-21 21:20
>ししょー。
いやあ、すいません。そんな深刻な更新のつもりじゃなかったのですが。とはいえ、ししょーのように専門技術を持っていないので、私がつける仕事はもうありません(笑)。なにより、このヌルさに浸ってしまうとねえ。この仕事量でこの給料がもらえるならコレ以上出世しなくてもいいわ―とか思ってしまふ。
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by
ぱわぁ支障
at 2011-04-22 00:50
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技術があっても、持ち腐れだったりすることもあるしね。
事実、今の仕事は"IT"とひとくくりには出来るけど、歯科医と耳鼻科の違いくらいにギャップを感じながら仕事をしてるよ。顧客の小僧は生意気だし、態度デカイし、いい加減だし・・・何度殺意を持ったことか。 まぁ、まだ通勤中にすれ違う人がラリアットの的に見えてないからマシなんだろうけど。 などと思いながら仕事をしているのはきっと他にも沢山いるんだから、まぁ適度に折り合いをつけつつ頑張りや。それでもダメなら他の道はいくらでもあるんだから。
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by
Chelsea♪
at 2011-04-22 06:01
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以前にちょっと書いた「待ち合わせには必ずといっていいほど遅刻する」というのは、シャオさんの上記の状態に非常に近いです。出かける数時間前には起きて、準備もできているのに、いざ出発時間になると玄関を開けられない。出る前に思いついたことをやらないと出られなくなったり・・・本人ももどかしいのですよね・・・
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