カテゴリ
以前の記事
2022年 10月 2015年 08月 2015年 05月 2015年 01月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 フォロー中のブログ
エキサイト以外のリンク
シャオがよくお世話になっているリンク。
RYOKAN'S OFFICIAL SITE あまだくと! シャオと連絡が取りたい方はこちら。 shaoz01■yahoo.co.jp (■を@に変えてください) 最新のトラックバック
検索
その他のジャンル
ブログパーツ
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
2007年 04月 21日
「すみません」 「何でえ」 「映画を見たいのですが」 その男――映画チケット売場の店員は、唇の端を吊り上げた。 「今から見ようってのかい」 時刻は21時を少し回ったところだった。 「ええ」 「わかってるたぁ思うが、映画ってのは時間がかかる。普通は2時間だが、 長ぇ奴になると3時間だ。アンタ、時間は大丈夫なんだろうな?」 そう言って、男は手元の画面になにやらを写し出した。 「ここは慈善事業じゃねえから、悪いがチケットを発券すると変更は出来ねえ」 「はい」 「もちろん返金もだ。どんなにつまらなかったからと言って、いちいち返金していた んじゃあ商売あがったりだからな」 男は覗きこむようにシャオを見た。 男とシャオの間には鉄のような緊張が満ちていた。 「内容に関する質問にも答えられねえ」 「はい」 「入場時間の事前アナウンスはするが、その時に入らなければ席の 保証もできねえ」 「はい」 「いいねぇ。いいねぇ、おめえさんのそう言う物分りのいいところは嫌いじゃねぇぜ」 男は、ひとつ呼吸をおき、言葉を続けた。 「で、席はどうするね」 「真ん中の真ん中で」 「よおく、考えてから来たってえ面だな」 それでも、男はパンフレットを取り出し、デスクの上に置いた。 「そうはいっても、説明しなきゃなんねぇ。店員のつれえところさ」 にぃ、と太い笑みが浮かぶ。到底笑顔には見えぬ凶顔は、しかし、 確かに笑っていた。 「で、何を見るんだい?」 シャオは震える声で、その名前をつむいだ。 「大帝の剣を」 そして2時間後。 放心したように映画館の出口に向かうシャオを、確かにその店員は 嘲笑っていた。 なんという。 まったく、なんという映画だ。 なんという映画なのか。 ぶるりと、体が大きく震えた。 体の中で、なにか、あついものが、じわじわと蠢いているようであった。 ぐえむる、とか、でびるまん、とか意味不明の言葉がシャオの口蓋から 爛れ出る。 エアコンの風が、甘い芳香を運んできた。 金木犀の花の香りであった。
by shaonanz
| 2007-04-21 00:26
| 映画
|
Comments(5)
ああ……。みなまで聞くまい。
原作を読んでいましたが、発刊ペースがあんまりにもあんまりだったので、素でその存在すら忘れてしまっていたわたし。 いやー、映画化と聞いてまず「映倫的にヤバイあのシーンはどうすんだろ?」と考えたのはわたしだけではあるまい。
0
Commented
by
shaonanz at 2007-04-21 19:26
>ほのさん
いや、ねちょねちょのグログロでしたよ? できれば、ケリを決めたときの擬音は「めこっ」とか言って欲しかった(←無理)
Commented
by
ヴァソピーノレ右大臣
at 2007-04-23 14:17
x
だはは、なかなか筆舌につくしがたいようでwwww
まぁでも、阿部寛に長谷川京子他、出演者は演技ができる方々なの でまだ見られるじゃないですか。最低限、TVドラマレベルは叩き だしてるわけですし。 某腐れアイドルユニットの双児に主演やらせて、演技はできねぇ 台詞は噛む、せめて裏方でフォローするのかと思いきや、監督、 脚本までもがダメっぷり爆発の、5億使って学園祭の出し物レベル の出来だったアレよりましかと思いますがねー。 ぐえむるも相当ヒドイらしいんで、一回は見てみなきゃとは思って おりますが、なかなか決心がつかんわー。
Commented
by
shaonanz at 2007-04-23 19:57
>右大臣
・・・えー。その辺もかなりどうかです。ハセキョーも台詞の半分は合成音ですし、個人的には黒木メイサが初めて台詞を喋ったときびっくりしたですよ?(田丸風) 阿部寛が一番演技上手いって、かなりどうかと思うんだけどなあ個人的には。ただ、コイツ、なんかこの手の役風に染まってきたよなあ。まー提幸彦なんで、全体的にトリック風味なのはやむを得ないかとは思うんですが。 あと発見。天野喜孝のデザインを忠実に実写化すると、画面が最高にクドくなる。情報量多すぎで頭が痛くなりました(笑)
Commented
by
ヴァソピーノレ右大臣
at 2007-04-24 02:15
x
>阿部寛が一番演技上手いって、かなりどうかと思うんだけどなあ
主演が演技できてるなら合格合格(笑) んでトリック風味なら、まぁ…見れんこともないような、そうでもないような。 SF(って言っていいのか)で、かつあの風味だと「まともな部分」を探す方が 難しくなるなぁ…うさんくさいだけじゃんねー。 >天野喜孝のデザインを忠実に実写化すると、画面が最高にクドくなる あ、なんかわかるわー。静止画だからこそ許される装飾感というか、 そういうのはあるな。動くとクドイってのは分かる気がする(笑)
|
ファン申請 |
||