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2008年 01月 27日
「そうではない。君にとっては認めがたいかもしれないが、やはりこの戦争は必要だった。・・・人は容易に新たな世界を受け入れられん。戦争と言う儀式なしにはな。無数の犠牲も・・・あ奴の死も、新たな世界を築くには必要不可欠なものだったのだ。」 * 「これで、誰かにしゃべって、足引っ張るような真似までしたら・・・絶対に殺してあげるからね!指先までバラバラにして、霞ヶ浦のブラックバスのエサにしちゃうんだから!」 「いいから。気にしないで行けって。大丈夫だ。安心しろ。ちゃんと楽に殺してやるから」 * 「例え死んでも強がりを言うの・・・それが、わたしたちの選んだ予備生徒って生き方でしょ?」 * 「これから我々には、人類文明の未来像を提示する義務が生じる。・・・忘れないで欲しい。過去は過去だ!我々はそれを参考にするに過ぎない。今ある歴史が、これからの未来を左右する決定的なファクターだと誤解されては困る! ・・・・俺は、国家と言う制度は限界に達していると思う。だからこそ、新たな社会システムが求められているとも思う。・・・それは、親父が言ったことだからじゃない。過去から導かれる必然でもない。・・・人々が幸せに暮らすために、それ(システム)が必要だと信じるからだ!」 * 「ならば・・・引き続きそのまま頼む。順調に行けばあと60時間だ。・・・知恵と金さえあれば平和が買えることを証明してくれ」 * 世界を望む形に変える力を持つことが、学問をするという意味だ。力のない理論など空論でしかない。 * 人という野生動物で構成されたシステムを決定論的に分析するのは愚かだと先生が笑った理由が、ようやくわたしにも判ってきた。先生は、百年先を確率で予測し、千年先の理想を語ってきた。それは、逆説的にいえば、数十年未満の短期的な未来は、カオス的な振る舞いに支配されており、予測するだけ無駄だからだ。 その変化は、おそらく誰かが主導しているものでなく、殆ど偶然によってのみ左右されている。・・・それは人の意思そのものが、本人達が思っているほど主体性を持たない、生化学的な物理現象に起因するものだからだろう。 * (演説台に立つ一人の若い男。萩野社) 「俺たちは、何故戦い続けてきたのでしょう。」 小さく息を呑むと、俺はゆっくりと語りだした。 「今日から、関東の独立はその特権的地位を失います。我々は単なる一地方の政治組織でしかなくなる。・・・政治システムが細分化される一方、経済的には、関東・関西を問わず大規模共通通貨圏に属することになります。」 真っ白いばまゆいライト。目の前にすえつけられたテレビカメラを俺はまっすぐに見つめた。 「徴税権については今後、新たに協議することになるでしょう。百五十年あまり続いた日本というシステムの変化は、実はその二つしかありません。」 -まさか・・本当にこれが今・・・。 「しかし、たったそれだけであったにもかかわらず・・・争いは今も終わっていません。今、この時も誰かが銃弾に倒れ、そのかけがえのない命を失っている。・・・ならば俺の父、萩野憲二が提唱した円経済圏構想は何が間違っていたのでしょうか」 包み込む、視野がハレーションを起こすほどの大光量。寂れたバンガローの片隅に、白い合板で急遽しつらえられた安っぽいチープなセット。 遠くから響く銃声は、テレビの向こう側でも聞こえているのだろうか。 -たったこれだけのものを・・・こんなものを・・世界中に届けさえすれば・・どうして・・。 「その答え、・・・・それは俺にもまだ見い出せていません」 (戦闘機のコクピット。時折雑音交じりの演説が入電する) 「pixy27。了解。これより突入する。・・・下がってろ、オハフ33」 『・・我々は・・・・に、・・その答えを求めて・・・』 「俺には構うな!確実に配達してくれ。・・・Good Luck! Kill Jap!!・・・over!」 -くそったれ! 俺はスティックを引くと同時にラダーを踏み込み、強引にグリペンを失速反転させた。爆装状態の期待は瞬く間に高度を失い、沈下していく。 『・・・それが、俺たちが戦う目的では、決してなかった』 「目的なんぞ知ったことかよっ!」 耳元に入り続けるヘギーの言葉に対して、俺は無意識に叫んだ。反吐を吐きそうな程の恐怖をこらえ、俺は爆撃目標を睨みつける。その青白いスモークの下には数百の命がある。 「うるさい! いいから死ね!」 (増設されたトレーディングルーム。モニターには現在開かれている市場の数値がめまぐるしく表示されている) 「まったく・・馬鹿なところばかりあの人に似て・・・」 私は、液晶モニタの片隅に写る衛星放送を見ながらつぶやいた。淡々と語りながらも、言葉の端々からその秘めた熱さが伝わってくる。緊張するほど間をとり、ゆっくりになる口調はあの人によく似ていた。 『人は幸せを求める。それは一概に過ちであるとは言えない。けれど、その幸せを・・・』 「Pardon me.・・・Then, it is okay to sell off all theseTreasury bonds,Mr President?」 両手でキーボードを操り今も強引な市場介入を続けつつ、肩で支えた受話器に私は尋ねた。 「The President ,who has caused the dollar crash,you've wastesd no time in earning a grand title of your re-election・・・for God's sake!」 -次に会う時には、もう子ども扱いはできないわね。 私は誇らしさと、言いようのない一抹の寂しさを感じながら、電話の向こうの相手に向かって告げた。 「The economic collapse isn't only taking place in Japan and the-US in Europe as well ・・・if this continues, it will take more than our ten years before it's all over.」 (滑走路上で、パドルを持って誘導する制服姿の少女) 「Pixy15、戻します! 補給お願いします!」 誘導棒を握りながら、排気音に負けないように、あたしはマイクに向かって叫んだ。 「西の三番に回せ! 二機編隊か!」 「いえ! 一機のみです。左フラップに破損が見えます。どうしましょうか?」 『・・・の代用であってはならない・・・』 -先輩も、誰も、命がけで戦ってる。 イヤホンからは、途切れ途切れに社さんの言葉が聞こえてくる。 あたしは排気流にスカートを揺らしながら、精一杯の力で誘導棒を振った。 「今更、直している暇はない。補給だけ五分で終わらせる。乗ってる奴に伝えておけ」 『・・・それが不可能であるのは明らかです』 「承知しました。ねぇ!北に下りてきた二機って誰の担当? 答えて!」 着陸したきり、立ち往生しているグリペンに向かって駆けながら、あたしは苛立って叫んだ。 -今必要なのは言葉じゃなくて、なによりその命を守ること・・どうして皆、そんなことが判らないの! 「聞こえないよ!・・・どうでもいい無線は切って!!」 (陸戦場) 「アウッ!!」 「英樹!」 『・・・です。ですけど、それを確かめる余裕は、もはや俺たちにとって・・・』 爆音とともに、噴火のように大地が沸きあがる。大量の土砂とともに、小さな人影が舞う。 「援護しろ! 衛生兵! しっかりしなさい! もう少しなのよ!」 頭上を、味方の対戦車ミサイルが轟音とともに飛ぶ中、倒れたその背中に手を回し、上半身を担ぎ起こす。 両手で頭を抱え、転がるように衛生兵が脇へ飛び込んでくる。怒鳴りつけるように命令し、私は彼から止血用のベルトを奪い取った。 「早く! よこしなさい!」 『・・・にもかかわらず・・これ以上の犠牲を求めるのは・・・』 「少しだけ我慢するのよ? いいわね?」 「俺・・わかってます・・二曹殿・・・モルヒネだけ・・・」 「黙って、しゃべらないで。・・・ダメよ。許さないからね」 わたしは、ヒュゥヒュゥと苦しい息を漏らすその身体を強引に止血しようとした。脇から、衛生兵が静脈に強引にモルヒネを注射する。 榴弾が肺の片方を貫通していた。脊髄も傷つけているかもしれない。 「君はよく今日まで戦ったわ。・・・もう戦争は終わるのよ。なのに、こんなところで!」 「・・・すみません・・俺・・・ずっと・・・」 「馬鹿! しっかりなさい!」 (戦闘機のコクピット。蒼穹の空に流れるような雲) 「そこのグリペン! 何をしている!」 -これが・・実戦・・なんて・・あっけない・・・。 何もかもがありえない気分で、あたしは右手を見つめた。たった今、トリガーを絞ったばかりの、その指を。 ・・・特別なことは何もしなかった。地上からの指示に従い、指定されたポイントまで飛行し、その場で一度、トリガーを引いた。 『どんな理由をつければ・・そんな蛮行が許されるのか・・・』 「一機二機落としたぐらいでボケッとするな!米海軍(ヤンキー)のF/A-18(スーパーホーネット)が介入してきたらしい。聞いているのか!」 「はっ・・はい!」 目の前のF15の航跡に急かされ、あたしは慌ててスティックを倒しこむ。 『目的と手段を取り違えた時、この戦争は始まったのです』 「どこの所属だ!・・・手が空いたのならついてこい小僧! あとは奴らさえ追い返せば戦争は終わる! I'll teach you how to die like a man!」 「Thank you Sir!」 (臨時航空管制部 ヘッドセットを当てた航空指揮官が叫ぶ) 「・・・は西北西の二機編隊に割り当てて。誰? Pixy04を突出させたのは。すぐに東に下がらせなさい!」 『・・・は既に終わりが見えている。躊躇っている余裕は、我々にはない』 「か・・金沢上空に新たな脅威が出現しました!」 「それだけじゃわからないでしょう! 方位とフライトレベルは? 概算でいいわ!」 苛立ちをこらえ、わたしはモニタを睨みながらデータリンクに指示を入力し続けた。丹沢上空では敵味方が錯綜した酷い混戦状態で、今使えるレーダーの分解能ではよく判らない。指示できるのは、あくまでも空戦空域を離れた機体にだけだ。 「西の所属不明編隊、方位を変更しました。これは離れて・・いえ・・緩やかな旋回状態に入ったと思われます!」 『・・・決断を恐れるなら・・・』 -え? 向こうも迷っているの? ・・そう・・もしかして・・・今が潮時? 誰かが決断しなければならない。振り上げた拳をどちらかが先に下ろさなければ、変わらず戦争は続くだろう。 ・・・何があっても、そのタイミングだけは誤ってはならない。 ・・・戦争を終わらせる決断は、始める決断よりよほど難しい。 わたしは大きく一度息をつくと、叫んだ。 「・・・全員注目!」 -社・・・わたしは、本当はこの瞬間のためだけに戻ってきた・・そうだよね・・・。 「現在より、作戦目標を変更します。今後、各作戦機に積極的な攻勢は指示しないで。・・・この演説が終わるまでの、少しの間だけ戦線を持たせればいいから。もう無理はさせないように。戻った機体の再発進は中止させなさい。今からじゃ間に合わないわ」 わたしは、周囲に座った皆を見回した。 「近づいてこないbogy(敵機)は全て迎撃対象から監視対象に扱いを変更!・・・こちらも、連絡の取れた機体から順次後方に下がらせなさい」 「し・・しかし、まだ敵は! それに米軍だって! ・・・これからどうなるかは!」 私の判断が間違っていたら、おそらく関東は滅亡する。もし正しくても・・・先に引けば、おそらくこれまでにない損害が出る。 -もしかしたら俊治も・・それでも・・誰かが・・。 「復唱! ・・・安心なさい。全ての責任は、私が負います」 (戦闘機コクピットの中) 「死ねえっ!!」 -墜ちろっ! インメルマル・ターンの途中から強引に機体を横に捻る。ほぼ自殺行為の機動に敵機が一瞬戸惑った隙を見逃さず、僕は進路を変えぬまま空中で機首を真横に滑らせた。 -ちいっ! 完全な見込み射撃で、マウザーの27mmを敵の進路上にめがけて放つ。 その着弾を確認する余裕はなかった。高Gをこらえながら首を戻した瞬間、頭上から逆落としに突入してくるF-2が見えたからだ。 『・・が必要なら、その責任は俺が負いましょう。父の不始末を自分一人の命で贖えると自惚れてはいないが・・』 ラダーを戻してスティックを引き、スロットルをA/B(アフターバーナー)へ。姿勢を戻して離脱しようとし-だが、その操作に対する反応はなかった。 ・・・許容範囲を超えるとして、アビオニクスがその入力をキャンセルしたのだ。 -クッ・・・当たるっ! 「くそったれっ!」 (室内戦。廊下越しに銃声が響く) 「グズグズするな!」 『誰もが幸せになりたいと思う。漠然と、際限なく、貪欲に・・・おそらく俺の父親もそうだったのでしょう。・・・結局、あの人の間違いはただその一点にあった』 あたしは、その鋭い声に弾かれるように振り向いた。建物の陰では、司令が激しく手を振っている。 建物の奥から響いてくる銃声は・・もはや他人事だった。 『誰もが自由で豊かで、国家や社会が制約が最小限の合理的な社会を構築すれば、人は幸せになれると父は考えた。・・・そのために多層化した、人が己の意思によってその帰属するシステムを選択可能な世界を築こうとした』 「なんですか!?」 飛び交う銃弾に怯えるあたしの目の前で・・司令は膝から崩れ落ちた。手が宙を泳ぎ、何かを告げるように、唇が震える。あたしはその手をつかんで、目で頷いた。 -誰かが・・・あたしが、社さんの命を守らなきゃ! 『けれど、残念です。俺は酷く残念です。・・・システムは人を幸せにしない。この世界に、人を幸せにするものなど何一つない。人は幸せに「なる」のです。・・・あの人にはそれが判らなかった』 「これ以上・・ここはあたしが!」 (戦場を離れた歩道橋の上) 「・・・無様なものね」 -サイレン! 「己の無力を儚んで投身自殺。それも死ぬはずもない高さから。一頃は英雄と呼ばれただけあって、最後も笑わせてくれるわね」 「・・・何が判るって言うのよ。理想もなくただ人を殺してきた女に」 私は振り向きながら、無意識に腰に手をやった。だがもう拳銃はない。 睨みつける私の前で、サイレン-一条貴子は傍らの街路樹の陰から悠然とその姿を現す。 「判らないわ勿論。理想に呑まれて、己を見失った子供の心情なんてね」 余裕ありげな態度で、一条貴子は肩をすくめる。 『・・・の掲げた理想そのものは、俺はやはり、過ちであるとは俺は思えないのです』 「理想を見失い戸惑う子羊は今、真のリーダーを必要としている。貴女はここをまとめる立場でしょうに。なのに何もしようとせず、自棄になって投身自殺。貴女を守らんと誓って死んだ男たちは浮かばれないわよね」 -諒! 「黙りなさい!」 許し難いその一言に、私はカッとなって一条貴子に襲い掛かった。腕を伸ばしその肩をつかもうとした瞬間・・・天地が逆転する。 -アウッ 「・・・・・もう私にこれ以上、子供を殺させないで!」 アスファルトに叩きつけられた衝撃をこらえて、瞼を開くと、目の前には突きつけられた銃口があった。 「ただちに戦闘を停止させなさい! 今、すぐに!」 『民族もイデオロギーも宗教も社会システムも、人に幸福をもたらしはしない。・・・そして、人がそこまでして求めた幸せに、おそらく意味などないのでしょう。得られた幸せに意味を意義を見出せないからこそ、文明は進歩し、我々は今日まで歴史を築いてきた。・・・その何者にも、満足を得られなかったが故に。』 -俺たちは、・・・何のために死んできたのだろう・・・。 『・・・ならば、今一度俺は問いましょう。何故我々は戦い続けてきただろうか、と』 脳裏を、走馬燈のようにさまざまな光景が横切る。戦い傷つき、虚しく散っていった先達たち。今も戦っている友たち。関東も関西も関係なく、無意味に死んでいく者たち。 『関東の独善的独立の為・・・違います。共通通貨圏のもたらす経済的な利益の為・・・違います。ならば、幸せのため? ・・・違う! 人はそんなくだらないお題目のために死ぬわけにはいかないんだ!』 -人は死ぬ・・・血を流せば・・否応なく。 ・・・だからこそ・・もう、これで、終わりにする。 「ならばなぜ、なぜ、俺たちは戦っていたのでしょう!?」 いやー、やっぱいいわ「群青の空を越えて」グランドルート。結局今の今までまたやっちゃったよ。こんど全台詞集とかつくっちゃおうかしらん。
by shaonanz
| 2008-01-27 00:52
| 日記
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